世の中、言ったもん勝ち

自己主張がすぎるブログ

読書で言ったもん勝ち 第1回『嫌われる勇気』

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日本でアドラー心理学ブームを巻き起こしたこの本。

色々誤解されそうなタイトルですが、嫌われる勇気とは勿論人の嫌がることを率先してやりなさいって事ではなくて、良い意味で「自分は自分、他人は他人」だと他者の課題には介入しないで自分のことを最優先に考えなさいって事なんですね。そうすれば、人は他人の人生ではなく、自分の人生を生きることが出来て、人間関係の悩みから解放されると。

そして、それは結局、他人の事を本当の意味で考えているという事に繋がるというのです。

どういう事かと言うと、例えば親しい誰かがギャンブルのせいで金に困り借金を頼んできたとします。ここで借金を断れば、相手から酷い人間だと嫌われるかも知れない。でも、金に困っているのは相手の問題であり自分の問題ではない。ここで金を貸せば、手っ取り早く相手は助かるかも知れないが、相手の甘えを助長する可能性もあり、本当の意味で相手の事を考えた行動とは言えないという事になります。

嫌われる勇気を持って本当に相手の事を想った行動をとる(ここで言うと、簡単には金は貸さない)。

これが、自分と他人の課題を分離するって事であり、自分の事だけを考えるって事であり、それはつまり本当の意味で他人の事を想っているという事にも繋がるのです。

なので、このご時世、本気で相手の事を想った行動を取る人ほど周囲から嫌われている可能性があります。

何故なら、自分のダメさを受け入れられない弱い人間が増えてるように感じるからです。

あと、自分の事だけ考えるという事は言い訳が出来ないって事なんですね。

「会社のために頑張ってるのに!」「あの人のためにやってあげてるのに!」

これらは、つまり何かのせいにしているだけなんです。愚痴りながら自分の逃げ道を作っているだけなんですね。

だって、そんな会社なら頑張らなくて良いし、そんな人ならやってあげなくて良いんだから。

そう言う意味で、アドラー心理学は本当に厳しく、だがしかし、個人が究極的に目指すべきものだと言えるんではないでしょうか。